【動画ニュース】香港警察関係者らが公開書簡「警察トップが暴力団と結託」

近日、香港のネット掲示板に警察関係者らの公開書簡が投稿され、7月21日の暴力団による無差別襲撃事件に警察本部のトップが関わっていることを暴露しました。公開書簡では、汚職に対抗する独立委員会「廉政公署」による警察への調査を求めています。

7月30日、香港のネット掲示板に、「香港を愛する警察関係者グループ」と署名した公開書簡が警察のIDカードと共に投稿されました。暴力団による無差別襲撃事件が起きた7月21日夜、襲われた市民が通報しても警察はすぐに現れませんでしたが、公開書簡によると、最寄りの新界北署の警官が意図的に全員別の区に派遣され、そこから離れてはならないと命令されたといいます。

いっぽう、無差別襲撃事件の黒幕は、中央政府駐香港連絡弁公室であると指摘されています。

公開書簡では、元朗(ユンロン)の游乃強(ゆう・ないきょう)指揮官補助は白いTシャツ集団の暴力行為に対して見て見ぬ振りをしていたが、それは警察本部の鄧炳強副処長が元朗の元指揮官であり、親中派議員の何君堯(ユニウス・ホウ)氏とは義兄弟を結んでいるからだと指摘しています。さらには黒道の義理を守るため、副処長は定期的に部下を連れ元朗を訪れては、性的接待まで受けていたといいます。

公開書簡ではさらに、地元勢力と警察、暴力団は複雑に絡んでおり、警察本部の処長と副処長は、「貪欲で死を恐れ、職務怠慢な人である」と暴露し、警察の公共関係科と上層部は「女に溺れ、志を失い、公衆を騙している」と痛烈に批判しています。

公開書簡ではまた、独立調査委員会の設立を支持すると表明し、警察上層部の複数の幹部を名指して、免職処分または廉政公署の調査を受けるよう求めています。

香港の中国問題専門家 方德豪氏(2019.7.25)
「香港特区政府は、すでに天安門事件前夜のような状態に陥っている。つまり、公務員や幹部の心を一つにまとめて、香港社会に奉仕することができなくなっている」

近日、香港政府の複数部署の幹部らが相次ぎ公開書簡を発表し、香港市民の呼びかけに応じています。7月30日には、警察学校の学生30人が退学を申請し、廉政公署も警察の職務怠慢について調査するとの情報も伝わっています。8月2日夜には、公務員による市民を支持する集会が開かれ、4万人が参加しました。

 
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