武漢の全住民核酸検査 実現性と安全性に疑問

湖北省武漢市では、5月に入ってから中共ウイルスの新たな感染者が絶えず報告されています。当局は先日、10日以内に市内のすべての人を対象に核酸検査を実施すると発表しました。 しかし、人口の多さや検査待ちの混雑、医療機器の消毒安全問題、検査の効率性と信頼性などが懸念されています。

人口が1100万人を超える武漢市で、わずか10日間で検査を終わらせることは可能なのか。安全性は確保されているのか。武漢の核酸検査は最近、SNS上で話題になっています。検査を受けるため、市内各区に設けられた検査スポットや病院の検査場の外には長蛇の列ができています。 3時間以上並ぶ人も多く、地域によってはソーシャルディスタンスが保証されないこともあります。

武漢市民 魏志潔さん
「人が多い時は分けるべきである。人が多いと、やはり良いことはない。マスクを市している人も入れば、していない人もいるので、方法を考えて分けて検査した方がいいと思う」

また、検査員が手袋の交換や消毒をせずに作業しているとの指摘もあり、市民は二次感染の発生を懸念しています。

武漢市民
「検査の過程で、二次感染が発生したらどうするのか。検査の時に口を開けるが、その時はマスクを下ろす。医療関係者はこのような短時間内に、手袋を交換できるのか?消毒は保証できるのか?さらに検査の時、咳やくしゃみをする人もおり、周辺の空気が汚染される。どうやって消毒するのか?」

全住民の核酸検査の必要性については、中国の専門家も意見が分かれています。 中国疾病予防コントロールセンターの元研究者は、政治キャンペーンスタイルの一斉核酸検査は「コストを顧みずに、労力を無駄にし、物的資源を浪費している」と指摘しています。

また、中国の重症医療専門家で中国医学科学院の王辰院長は、官制メディアのCCTVに対し、すべての感染者がこの検査で陽性と出るわけではなく、実際の検出率は30~50%に過ぎないと語りました。 つまり、感染者の50%以上が陽性にも関わらず陰性と診断されるということです。

 
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