WHOの内部資料 中共は極力情報公開を遅らせていた

AP通信は6月2日、WHOの内部資料を入手したと伝えました。それによると、中共は感染拡大の初期から、WHOへの情報提供をずっと遅らせていました。しかし、WHOは中共に対し、宥和政策をとっていたことが明らかになりました。

中共はずっと、「当初から、公開、透明、責任という原則のもとで、WHOと密接に連携し、必要な情報を提供してきた」と主張しています。しかしAP通信が最近入手した内部資料などにより、感染が拡大し始めた1月はじめに、中共の3つの国立研究所がゲノムの解析を終えていたにもかかわらず、すぐには公表しなかったことが明らかになりました。

1月11日になって、上海の研究所が率先して情報を公開したため、中共はWHOに関連情報を提供せざるを得なくなりました。 3つの研究所がゲノム解析を終えてから1週間後のことでした。

その後も中共は、武漢肺炎の患者と症例に関する具体的なデータをWHOに提供するまでに、少なくとも2週間遅らせています。

元米国陸軍研究所ウイルス研究員 林暁旭氏
「ゲノム解析結果の隠蔽は、致命的な危害をもたらす。この隠蔽も決して武漢の地方政府の問題ではないはずだ。中国国家疾病管理コントロールセンター、中国衛生健康委員会などの中央機関は、12月末、1月はじめ頃には結果を知っていた。だからこの隠蔽は、中央政府から地方政府まで貫通している」

入手した内部資料によると、WHOの関係者は1月初めの内部会議で、中共がウイルスのヒト-ヒト感染や世界へのリスクを評価するのに十分なデータを提供しておらず、貴重な時間を無駄にしていると不満の声があがっていたとのことです。 しかし、公の場では、WHO関係者は中共の迅速な対応と情報の透明性を称賛していましたが、その理由を中共から「より多くの情報を得るためだった」としています。

元米国陸軍研究所ウイルス研究員 林暁旭氏
「WHOは非常に官僚的なシステムで、その関係者の政治的考慮は職業上の責任感を遥かに超える。北京に圧力をかけすぎると何の情報も提供してもらえないことを恐れたのだろう。彼らは宥和政策に基づいて、中共に妥協している。これが原因で、国際社会は貴重な、真実の情報を得るプラットフォームを失った」

米議会は、中共の情報隠蔽に協力したWHOについて正式に調査を開始しました。 トランプ大統領は5月29日、米国はWHOとの関係を断つと発表しました。

 
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