米両院が中共制裁法案「香港自治法」可決 トランプ大統領に送付

米下院は7月1日、「香港国家安全維持法」を支持する個人・法人や取引をしている銀行に制裁を課す「香港自治法」を可決しました。ペロシ議長は、米国はビザの制限や金銭的な罰則など、実行可能なすべての選択肢を検討しなければならないと述べました。2日には、上院を全会一致で通過しました。同法案は、米政府に対し、中共幹部や関連団体、銀行に対する制裁措置を講じるよう求めています。

ペロシ下院議長は1日、「香港国家安全維持法」は「一国二制度」の終焉を告げるものだと述べました。

ナンシー・ペロシ下院議長
「北京のいわゆる国安法が、英国が香港を中国(共)に返還して23周年の前夜に通過した。一国二制度の原則は死亡したことを意味する」

議長は世界に、中共を非難するよう呼びかけました。

ナンシー・ペロシ下院議長
「この法案は香港人に対して脅迫と抑圧を行うためで、彼らはこれまで有していた自由を平和的に求めている」

下院外交委員会副委員長のマッコール下院議員は、世界は中共との戦争に勝たなければならないと述べました。

マイケル・マッコール下院議員(共和党)「これは民主主義と独裁の戦いで、自由と暴政の戦いで、自由と抑圧の戦いでもある。世界はこの戦争に勝たなければならない」

法案を共同提案したパット・トゥーミー上院議員は2日、「法案はできるだけ早く上院を通過し、大統領の署名を得る必要がある。米国は香港の人々を支援しなければならない」とツイートしました。

ブラッド・シャーマン下院議員は2日、法案の可決を支持し、米国が香港人に亡命を許可すべきだと提案するツイートを連続で投稿しました。

ツイートでは「デモをしたからといって無期懲役になるようなことはあってはならない。今、香港人は自分の安全を心配して香港から逃げている。我々はその権利を支持すべきだ。中共政府が香港にしたことの結果を報いさせなければならない」と述べています。

香港自治法は、先週上院で全会一致で可決され、1日には下院で全会一致で可決されましたが、細かい技術的な変更があったため、2日に上院に戻されて新たな採決を受け、再び全会一致で可決されました。

上院はその後、同法案をホワイトハウスに送りました。法案は、トランプ大統領が署名すれば、すぐに成立します。

中共が導入した香港国家安全維持法が7月1日に施行されましたが、直後に米議会の両院で香港自治法が可決され、米政府に対し、香港の自治を脅かし、弱体化させる中共幹部や団体への制裁措置と、これらの団体と取引のある銀行への制裁措置に力を入れるよう求めました。

トランプ政府はこれまでにも、中共幹部に対するビザ制裁や香港への輸出規制など、中国当局に対する一連の制裁を行っています。

ポンペオ国務長官は1日、議会が中共への制裁を強行する法案を成立させれば、政府はこれに従うとすでに表明しています。

 
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