米国会議員19名 中共に協力しているディズニーを批判

ディズニーの実写版映画「ムーラン」が物議を醸し続けている中、共和党のスミス下院議員、トゥーミー上院議員、クルーズ上院議員、ルビオ上院議員、民主党のメネンデス上院議員、マクガヴァン下院議員を含む19人の議員が連名で、ディズニーが中共のプロパガンダ部門や人権迫害に加担している機関と協力したとして説明を求める公開書簡を出しました。

米上院と下院の議員19人は9月11日、ディズニーのCEO、ボブ・チャペック氏に共同公開書簡を出し、映画「ムーラン」の制作におけるウォルト・ディズニーと新疆の「治安・宣伝機関」、及びトルファン市公安局との協力について説明を求めました。

公開書簡はディズニーに10の質問を投げかけ、なぜ新疆で撮影を行ったのか、中共が映画の撮影や制作に関わっているのか、ディズニーは新疆生産建設兵団と提携しているのか、ウイグル人などの少数民族を労働力として使っているのか、などを説明するよう求めています。

ディズニーは、中国の伝統的な古典「ムーラン」の内容を大幅に改変し、その映画化に2億ドルを投じました。主演のリウ・イーフェイは昨年、公然と香港警察の暴力を支持する発言をしたことで、世界各地でボイコットの声が上がりました。さらには、映画のエンドロールで「深い感謝」の意を表した協力機関に、人権侵害疑惑のある新疆ウイグル自治区共産党委員会宣伝部や複数の収容所の所在地として知られるトルファンの市公安当局などが含まれており、批判を浴びています。

共和党のホーリー上院議員は、ボイス・オブ・アメリカとのインタビューで、中共に屈することは、アメリカの基本原則に違反すると述べました。

共和党 ジョシュ・ホーリー上院議員
「彼らは強制収容所およびそこで働く人々に感謝している。公に説明する必要がある。懸念されているのは、米国の映画製作者が中共の検閲の要求に屈し、喜んでそれを受け入れていることだ。最近ディズニーで見ているように、報道で見たように、製作者は如何に中国の観客と中国政府に受け入れらるかによってキャスティングをする
。これは大問題で、米国の基本的な原則に反することで、平等と自由への約束に反している」

共和党のコーニン上院議員は、これは中共が深刻な人権侵害から責任逃れしようとしている新たな一例だと考えています。

共和党  ジョン・コーニン上院議員
「これは新たな一例で、彼らはウイグル人と中国における深刻な人権侵害から逃れようとしている。映画は彼ら(人権侵害者)を美化している面がある」

ホーリー議員は、中国市場から利益を得るために、中共の要求に応じて自己検閲を行っている米国企業に警告を発しました。

共和党 ジョシュ・ホーリー上院議員
「米国企業は立場をはっきりし、基本的な原則を放棄し、米国法律に反することはしないと言うべきだ。彼らが今その決定を下さなければ、今後はますます難しくなる」

ディズニーは、「ムーラン」の一部シーンが新疆で撮影されたという事実を認め、撮影に協力した人々に感謝を述べるのはごく普通のことだと述べています。

 
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