トランプ大統領の元選挙顧問が盗聴を理由にFBIと司法省を告訴

トランプ陣営選挙顧問のカーター・ペイジ氏は、ロシアゲート調査中に違法な監視下に置かれたとして、11月27日に連邦裁判所に対し、司法省、FBIとその前長官であるジェームス・コーミー氏を訴えました。

カーター・ペイジ氏は2016年のトランプ大統領選挙チームの外交政策顧問で、「ロシアゲート」の重点調査人物にも挙げられていましたが、すでに無罪が確定しています。同氏は11月27日にFBIと司法省を相手に訴訟を起こし、7500万ドルの賠償金の支払いを求めました。

ペイジ氏は米ワシントン連邦裁判所に59ページにわたる起訴状を提出し、「ロシアゲート」作戦中に自身に対し行われた違法な監視行為が、連邦の法律と憲法に違反していると指摘しました。

訴えられたのは、元FBI長官のジェームス・コーミー(James Comey)氏、元FBI長官代理のアンドリュー・マケイブ(Andrew McCabe)氏、元FBI諜報員のピーター・ストローク(Peter Strzok)氏、元FBI弁護士のケビン・クラインスミス(Kevin Clinesmith)氏です。

クラインスミス氏は今年、電子メールを偽造した罪を認めています。この電子メールは当時FBIがペイジ氏に対し1年間の盗聴監視を行うための根拠とされていました。

しかし、ロシアゲートの調査では、ペイジ氏がロシア政府と交渉して2016年の米大統領選挙に干渉したという証拠は見つかりませんでした。トランプ陣営とロシアとの間には「結託」は確認されておらず、いかなる刑事訴訟も起きていません。

11月上旬に被告の一人である元FBI長官代理のマケイブ氏は、上院司法委員会において、自身が2017年に真実を知っていれば、ペイジ氏に対する監視行為の関連文書に署名しなかったと認めました。

 
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