選挙でメディア業界に異変 CNNが売却の危機?

今回の米大統領選挙後、メディア業界に異変が生じています。FacebookやTwitterの過度な検閲によって、多くのネットユーザーが保守的なSNS「Parler」に活動の場を移しています。一方、CNNなどの主流メディアは、米国の人々のトランプ大統領への支持活動についてほとんど報道せず、さらにキャスターがトランプ大統領をナチスに例えたことから、イスラエル政府機関の不満を招いています。CNNの親会社のAT&Tは、会社の負債を減らすために、CNNの売却を検討しているとの情報も伝わっています。

CNNキャスター クリスティアン・アマンプール氏(2020.11.13)
「これらの同じ価値観は、トランプ率いる現代式の4年にわたる攻撃を経て、バイデン、ハリスチームは真実を含めて正常な状態への復帰を約束した」

CNNのキャスターはカメラの前で、過去4年間のトランプ政権をナチスのユダヤ人虐殺に例えました。イスラエルの外務省と在外邦人省はこの発言を「ホロコーストを歪曲した嘘」と批判し、CNNに公開謝罪を求めました。

CNNの一方的な反トランプ報道は確かに視聴者を引きつけました。しかし、最近では親会社のAT&TがCNNを売却するのではないかと噂されており、財務上の問題に加えて、Fox Newsはある銀行家の言葉を引用し、「AT&T内部ではCNNがワシントンの多くの共和党員を怒らせていることに懸念を抱いている 」と指摘しています。

Foxビジネス記者 チャーリー・ガスパリーノ氏
「CNNの親会社は財務状況が不安定で、1500億ドルの負債を抱えているAT&Tで、コスト削減を必要としている」

米国在住の中国人研究者の李劼(り・かつ)氏は、「大統領選挙後、米メディアのほとんどが民主党の代弁者になり、同じことしか言わなくなった」と指摘しています。

その結果、保守派の視聴者は主流メディアを見放し、Newsmax TV(ニューズマックス)に切替え、SNSもFacebookやTwitterから新しいSNSプラットフォームであるParlerに移っています。テックメディア「THE VERGE」によると、Parlerは11月3日の選挙日から11月8日までの間に合計98万回ダウンロードされ、特に米メディアが独断でバイデン氏の勝利を発表した翌日には、1日で63万回以上ダウンロードされています。

Parler CEO ジョン・メッツ氏(2020.11.05)
「検閲を行い、彼らをプラットフォームから追い出した時、あなたは人々の信頼を得ることはできない。従って、これは良いビジネスモデルではない。一方、Parlerは信用できる良いビジネスモデルだ。言いたいことを言うことを許し、自由に法律で認められた権利を自由に言えるようにしているからだ」

 
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