米国市民が議会を取り巻き抗議 トランプ大統領「平和を保たなければならない」

1月6日は米国議会が選挙人の票を承認し、次期大統領が発表される重要な日でしたが、多数の米国市民が議会に押し寄せたため、両党の合同会議は中断しました。トランプ大統領は支持者に対し、平和的に自宅に帰るよう呼びかけました。

5つのスイングステートの州議院88人がペンス副大統領に対し、1月6日に開封と選挙人の票のカウントを行わずに、ペンス副大統領が10日間の間に大統領選挙で行われた不正行為に対する調査を行うよう求める書簡を連名で送りましたが、ペンス副大統領は、憲法に従ったこれらの請求に耳を傾けませんでした。

米連邦議会の上下両院合同会議は1月6日午後に開催され、アリゾナ州は最初に上院と下院の議員から同時に意義を申し立てられたスイング・ステートとなりました。

ペンス米副大統領
「アリゾナの投票用紙証明書のカウントに反対する人はいますか。集計員はすでにこの正式で真実の証明書を確認しました」

アリゾナ州のゴサール下院議員
「私は自分と同僚60人を代表し、アリゾナ州選挙人の票の計算に反対する」

ペンス副大統領
「反対意見は書面によって上院によって署名されたものですか?」

テキサス州のクルーズ上院議員
「そうです」

その後、上院と下院の議員はそれぞれ2時間の討論を行いました。

両院で討論が行われている間、議会の外では今回の不正選挙に不満を抱くたくさんの市民が集まり、国旗を振って警察の阻止を振り切って議会議事堂に進入しました。

警察は群衆に対し催涙弾を使用し、議会議事堂の内部からも銃声が聞こえました。当局に打たれた女性が銃弾を受けて病院に搬送されましたが、死亡しました。

ワシントンのミュリエル・バウザー(Muriel Bowser)市長は、1月6日午後6時から1月7日午後6時までの間を対象に、夜間外出禁止令を発表しました。

議会は一時閉会を宣言し、両党の議員はキャピトルヒルから離れ、ペンス副大統領も特殊警察の保護を受けながら避難しました。

トランプ大統領はツイッターに、民衆は平和を維持し、暴力に訴えないよう求める投稿を2回行いました。

このころにソーシャルメディアでも、議会に集まった群衆の中にトランプ大統領の支持者を装ったアンティファメンバーがいることが示された画像が広まり始めました。

ホワイトハウスのマケナニー報道官はその後、トランプ大統領はすでに秩序維持のため州兵と他の連邦法執行部門の動員を命じたと発表しました。

6日の午後4時頃にトランプ大統領はツイッターに動画を投稿し、さらに多くの人が怪我をすることを防ぐために、支持者に帰宅を促しました。

トランプ大統領
「我々はいかなる人が危害を被ることも望まない。今非常に難しい時期にある」

トランプ大統領
「これは不正選挙だ。だが我々はこうした人々にいいようにされるわけにはいかない。我々は平和を維持しなければならない。だから帰宅してほしい。我々はあなた方を愛している。あなた方は特別だ」

市民に帰宅を促すトランプ大統領の動画は、ツイッター、フェイスブック、ユーチューブなどにアップされましたが、いずれも削除されました。ツイッターはトランプ大統領の3つのツイートを削除したほか、アカウントをロックし、12時間の投稿禁止にしました。フェイスブックも動画を削除してから、24時間の投稿禁止にすると発表しました。

 
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