米税関 数百万件の中国製偽造品を押収

米税関・国境警備局(CBP)が発表した最新の報告書によると、2019年10月から2020年9月末までの1年間に、米税関は数百万件の中共ウイルス感染対策用品の偽造品を押収し、また中国の強制労働所で生産された製品も多数押収されました。

報告書によると、押収された製品の約51%が中国製であり、1,270万枚を超える偽造マスク、177,356個の低品質のウイルス抗原検査キット、38,098錠のクロロキン錠剤が含まれていました。

昨年12月、米オハイオ州シンシナティ市の税関当局は、中国から発送された10,080枚の医療用マスクの偽造品を押収しました。押収されたマスクの表面には「3M1860」と表記されており、マスクの包装箱には「Made in USA」と不当表示されていました。

昨年9月、イリノイ州シカゴ市の税関当局は50万枚の医療用高機能マスク「N95マスク」の偽造品を押収しました。査定の結果、これらのマスクは、中国南部の深セン市から発送され、配送地がニュージャージー州マナラパンにある会社であることを分かりました。

米税関当局により押収された製品の中には、中国の強制労働所で生産された製品も多数含まれていました。CBPが発表した報告書によると、2020年9月30日までの12か月間、米税関は記録的な13件の新たな差押命令を発布し、強制労働によって作られた製品の輸入を禁止しました。禁輸対象となった製品には、使い捨て手袋、海産物、綿花などが含まれおり、そのほとんどが中国製となっています。

1月13日、CBPは新疆ウイグル自治区で生産されたすべての綿花、衣料品、繊維製品、トマト製品の輸入を禁止する新たな差押命令を発布しました。

北京当局により、ウイグル族、カザフ族、キルギス族など100万人以上のイスラム教徒が新疆ウイグル自治区の強制収容所に拘束されており、強制労働を強いれられるほか、拷問、政治的再教育の対象となっています。北京当局は収容施設を「職業訓練センター」だと主張しています。

昨年8月、米国のある企業は、新疆ウイグル自治区の収容所で製造されたステビア粉末を輸入したとして、57.5万米ドルの罰金が科せられました。

このほか、CBPの当局者は米国の知的財産権を侵害するおそれのある製品を26,503件押収しました。報告書には中国がそのような製品の「最大の供給源」であると示されています。押収品の希望小売価格の総額は13億ドルを超えると推定されています。

 
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