CIA長官指名公聴会 上院議員が中共とのつながりを指摘

米中央情報局(CIA)長官に指名されたウィリアム・バーンズ氏が、上院情報特別委員会の指名承認公聴会に出席し、中共を「権威主義的な敵対国」と呼びました。しかし、バーンズ氏が理事長を務めるカーネギー国際平和財団は、中共と密接な関係にあり、公聴会での質問の焦点となりました。

2月24日、米中央情報局(CIA)長官に指名されたバーンズ氏は指名承認公聴会で、就任すれば、中共への対応、技術競争、人材とパートナーシップの強化などの4つの事項を優先すると述べました。

ウィリアム・バーンズ米CIA長官候補
「ますます多くの分野で、習近平氏が支配する中国(共)は、手ごわい権威主義的な敵対国である」

キャリア外交官出身のバーンズ氏は、オバマ政権の2011年から2014年に国務副長官を務めました。退任後はシンクタンクのカーネギー国際平和財団の理事長を務めています。

公聴会では、マルコ・ルビオ共和党上院議員が、中共統一戦線工作部の傘下組織「中米交流基金会(CUSEF)」からの寄付を受け取るなど、カーネギー国際平和財団が中共と協力していることについて質問しました。

ウィリアム・バーンズ米CIA長官候補
「この関係は私がカーネギー財団の理事長になる前からすでに存在していたもので、就任後間もなくして終了させた。まさにあなたが言うように、中共の影響力の拡大をますます懸念したからだ」

マルコ・ルビオ氏はまた、カーネギー国際平和財団がアスペン研究所(Aspen Institute)と協力して、2019年に11人の議会補佐官を組織して中国を訪問し、中共中央委員会及び統一戦線工作部関係者と会談したことについても疑問を呈しました。同財団は清華大学とも提携し「清華カーネギーグローバル政策センター」を設立しています。一方、清華大学は軍事産業やサイバー分野において、欧米諸国に深刻な脅威を与えています。同センターは、中共の統一戦線工作部と関係のあるシンクタンク「中国&グローバル化研究センター(CCG)」とも協力しています。

在米時事評論家 唐靖遠氏
「カーネギー国際平和財団と中共は、実は高次元の協力を行っている。その背景には、オバマ政権時代の対中政策が関与政策であったことにある。トランプ政権になってから、米国の全体戦略に大きな変化が起きた。このような状況下で、バーンズ氏が、長期的に真に中共を最大の戦略的脅威と見なすことができるかどうかは、まだ観察する必要がある」

 
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