FBIがジュリアーニ元NY市長の自宅・事務所を家宅捜索 電子機器押収

米連邦捜査官が米時間4月28日早朝、元ニューヨーク市長のルディ・ジュリアーニ氏の自宅と事務所を家宅捜索しました。NTD記者が現場から詳細をお伝えします。

NTD記者
「私たちは、ここルディ・ジュリアーニ氏が住むマンションの前にいます。ルディ・ジュリアーニ氏がなぜ捜査を受けているのか、正確なことはまだ分かりませんが、ウクライナとの取引に関することが一部確認されています」

ジュリアーニ氏の弁護士であるロバート・コステロ氏はFOXニュースに、7人のFBI捜査官が4月28日早朝6時にジュリアーニ氏のマンションに入り、2時間捜索を行ったと語っています。

報道によると、捜査官はジュリアーニ氏の携帯電話、ノートPC等の電子機器を押収したと伝えています。今回の捜査令状は、司法省が攻撃的な動きに出たことを物語っています。調査報道ジャーナリストのリー・スミス氏は「これはジュリアーニ氏がトランプ政権で果たした役割に対する仕返しだ」と述べています。

著作家・調査報道ジャーナリスト/リー・スミス
「これは明らかに、元ニューヨーク市長がしたことへの報復だ。彼がドナルド・トランプ氏の弁護士としてドナルド・トランプ氏を守っただけでなく、ハンター・バイデン氏のウクライナ収賄事件を暴き出したことへの報復だ」

リー・スミス氏はFBIと司法省(DOJ)は政治の道具と化していると言います。そしてFBIと司法省は、政治的な力を持つ者に逆らうな、彼らの汚職を暴くな、というメッセージを送りつけているとスミス氏は考えています。

著作家・調査報道ジャーナリスト/リー・スミス
「司法省としては最低の事態だ。そして現政権にとっても驚くべき低レベルだ。見下げ果てたものだ」

ジュリアーニ氏に対する調査の一つは「外国代理人登録法(FARA)」に違反したかどうかです。外国代理人登録法では、司法省に開示せず、外国の政府関係者の要請や指示を受けて米国内でロビー活動を行うことは違法となります。

しかしスミス氏によると、外国代理人登録法の規則に違反した場合、改めて登録を行い、罰金を納めるのが通例であり、外国代理人登録法を用いてジュリアーニ氏を起訴するのは政治的動機によるものだと言います。

著作家・調査報道ジャーナリスト/リー・スミス
「外国代理人登録法をこのように利用して、ある行動を犯罪に仕立て上げるなんて、これは明らかに政治化された作戦だ。そう、それは本物ではない。正当な捜査ではないのだ」

その例としてスミス氏は、FBIがロシア疑惑を捜査するためにトランプ陣営を盗聴した2016年のクロスファイア・ハリケーン作戦を指摘しています。スミス氏によると、それらの捜査のほとんどは、外国代理人登録法違反の可能性を追ったものだったといいます。ロシア疑惑の作り話はその後、信憑性を失っています。

元ニューヨーク市長の息子のアンドリュー・ジュリアーニ氏は、司法省はその独立性を保つべきであり、米国人として今回の捜査をきわめて憂慮していると語っています。

ルディ・ジュリアーニ氏の息子/アンドリュー・ジュリアーニ
「これは全く馬鹿げている。私たちの目の前で司法省が政治の道具と化している。こんなことは阻止しなければならない。このようなことを止めなければならない。もし、こんなことが前大統領の弁護士に起きるのであれば、それはすべての米国人に起こり得る。もういい加減にしろ!彼らが今日持ち出さなかった唯一の証拠、唯一の有罪の証拠がそこにあるんだ。それは私の父のものではない。それは現大統領の息子のものだ」

 
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