フィリピン外相「うせろ!」 専門家「海上民兵結集は中国の決心の表れ」

フィリピン南シナ海情勢に対し強硬な姿勢を示しています。フィリピン国防相は先日、中共に対しフィリピンの排他的経済水域での軍事演習とパトロールを継続するとあからさまに警告しました。またフィリピン外相も南シナ海に停泊中の中国民兵船団に対し、ツイッターを通じて強烈な不満を表明しました。

フィリピン海軍のミサイルフリゲート2番艦「アントニオ・ルナ」は5月1日、南シナ海で76ミリ砲を試験使用し、標的エリアへの命中を成功させました。

フィリピンのデルフィン・ロレンザーナ国防相は2日、フィリピンから200カイリの排他的経済水域における軍事演習を継続すると発表し、マニラの立場は揺るがないとコメントしました。

今年3月、中国の海上民兵船団が牛軛礁(フィリピン名:ジュリアンフェリペ礁)付近に結集し、停泊を続けていることで両国間の緊張が高まりました。フィリピンが中共に抗議した後も船団はとどまり続けているため、フィリピンのロクシン外相は5日、ツイッターに「どうすれば礼儀正しく言えるだろうか。うせろ」と投稿し、「中国の省の父親にはなりたくない」とも述べました。

台湾国家政策研究基金会研究員の李正修氏
「フィリピンは東南アジア諸国連合(ASEAN)の力を借りて、南シナ海行動準則をすべての国で討論して各国がそれを遵守できるようにしたいと希望している。しかし、みんなが目にしているが、中国は表面的には一同が打ち出したその準則に同意したとしても、実際には中国が各国を撃破し、南シナ海行動準則を棚上げしたいと考えている」

先日、中共の空母・山東号が海南島の三亜基地を出港する様子が衛星から撮影されました。中共海軍は2日、山東号が南シナ海の関連海域で訓練を行ったことを認め、「国家主権を維持する」「地域の安定的な平和」のためとコメントしました。

台湾国家政策研究基金会研究員の李正修氏は、「遼寧号と山東号の航続力と後方支援補給能力はいずれも米国の空母に遠く及ばない。だが彼らが発したシグナルは、米国の決心を試すものだ」と分析しています。

台湾国家政策研究基金会研究員の李正修氏
「彼らは今、東シナ海や南シナ海で繰り返し演習を行っているが、この主な目的は米国や日本に対し、軍事力を使って領土や了解を守るという決心を表明することだ。中国(共)はこのような決心を下したが、米国はどうなんだ?そして日本やASEANやその他の国はこうした決心をしているのか?と誰もが憂慮している。これこそが各国が憂慮している点だ」

李正修氏は、中共は米国が更なる武力、例えば2つから3つの空母打撃群が台湾海峡や南シナ海に集結するのを見るまでは、撤退しないだろうと考えています。

 
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