ハンガリー「一帯一路」を受け入れ多額の負債を抱える

「採算が取れるのは130年~2400年後」

ハンガリーは近年、中共との関係を深めています。今年初め、新疆ウイグル自治区での人権侵害を理由に、自由主義諸国が一様に中国共産党に制裁を科しました。しかし、これに対してハンガリーのシーヤールトー・ペーテル外相は、EU、米国、英国、及びカナダを 「無意味、自己満足的であり、有害だ」と非難しました。

ハンガリーはEU諸国の中で唯一制裁措置に反対していました。3月から5月にかけて、ハンガリーは中共を制裁・非難するEUの取り組みを4回にわたり阻止しました。

中共の習近平総書記もハンガリーに好意を寄せています。習氏は4月にハンガリーのオルバーン・ビクトル首相と電話会談を行い、個人的にオルバーン氏を賞賛しました。

オルバーン首相は、2015年に中共の一帯一路プロジェクトを自国に導入しました。物議を醸していたこのプロジェクトを受け入れたヨーロッパで最初の国でした。多くの人は、このプロジェクトを、中共が対外的な影響力を拡張するための政策だと考えています。

ハンガリーは、高速鉄道、機械、化学製造、輸送、共産党式の教育及び映画、さらにはワクチンまで、中共政権が売り出すものを受け入れています。一帯一路の公式サイトでも、ハンガリーを 「一帯一路のパイオニア」と称しています。

一帯一路のインフラ整備に関する政策により、ハンガリーは多額の負債を抱えることになりました。高速鉄道整備のために24億ドル、上海の復旦大学のブダペストキャンパス建設のために16億ドル、ハンガリー電力会社のために4億2600万ドルなど、ハンガリーは中共から多くの借金をしています。

2019年4月までに、中共はハンガリーに45億ドルの投資を行っています。これは欧州の中で最も高い数字です。

ハンガリーの評論家によると、鉄道プロジェクトに対する中共側の融資では、5億ドルから8億ドルの金利が発生するといいます。

ハンガリーのペーチ大学のゾルタン・ヴォロス助教授は、「ハンガリーが採算をとれるようになるには、130年から2400年かかる」と述べました。

 
関連記事