台湾 中共税関の果物禁輸でWTOに提訴か

台湾は中国の環太平洋経済連携協定(TPP)への加盟申請に疑問を呈しています。台湾外交部は近日、ツイッターに「中国が高水準のルール順守が前提のCPTPPに参加したい?これはジョークですか?」と投稿しています。

同ツイートは、中共当局が9月20日から台湾産の果物バンレイシとレンブの輸入を一時停止したことを受けたものです。中共の税関総署は18日、台湾から輸入したこれらの果物から害虫が検出されたと発表しました。

今回の禁輸措置は、台湾の農業に打撃を与える可能性があります。昨年、これらの果物の97%は対中国輸出でした。

台湾の行政院農業委員会は19日の記者会見で、中共による禁輸は貿易を武器化していると非難し、害虫の検出を主張していることについて科学的な証拠を示していないとしています。

また、禁輸措置について、今月末までに双方の経済枠組みに沿った改善がなされなければ、世界貿易機関(WTO)に提訴する方針を示しています。

台湾に対する中共による経済的圧力をめぐっては、今年3月、中台情勢が緊迫化するなか、中共政権は台湾産パイナップルの輸入を禁止にしていました。今回と同様、害虫の検出を理由としました。これに対し台湾当局は、パイナップルには何の問題もないとし、政治的な嫌がらせであると非難しました。

 
関連記事