統一戦線の新たな浸透手段「緑金計画」とは【禁聞】

中共の統一戦線の「藍金黄計画」が数年前に明るみに出ましたが、台湾の軍事専門家はこのほど改めて、中共にはより強い殺傷力を備えた「緑金計画」が存在しており、それが今水面下で、各国の政治家や有力者を対象に着々と進められているとして注意を促しています。

中共の「藍金黄計画」は「インターネットによる監視(藍(青))、金銭による買収(金)、色仕掛け(黄)」を利用して西側社会への全面的な浸透を果たすことを目的としたもので、数年前に明るみに出てからは西側の民主国家も警戒心を抱くようになりました。しかし3月1日、台湾の国防大学政戦学院の元院長である余宗基(よ・しゅうき)氏は、中共は数年前にもう一つの計画「緑金計画」を立てたと指摘しています。

台湾国防大学政戦学院の元院長 余宗基氏
「緑金計画とは、はっきり言うと臓器移植だ。多くの場合、臓器を入手するには本人の同意が必要だと我々は知っている。特に民主国家には非常に厳しい法律があって、金や権力を持っていようが政治的なエリートであろうが、何の特別扱いもされない。だが中国ではそうした問題はないようだ」

余宗基氏は、中共は大量の臓器を違法に入手して、健康上の問題を抱えた海外の政治家や富豪に提供していると説明しています。法治国家では臓器移植手術を受けるまでに長い待機期間を強いられるため、リスクを冒して中国に渡って臓器移植手術を受ける人も一定数存在します。中共は彼らのそうした弱みを握って脅迫しています。この「緑金計画」はより強い「殺傷力」があります。

台湾国防大学政戦学院の元院長 余宗基氏
「緑金計画については、各国のエリートに恐らく、個人のニーズがあるという要素のせいだろうが、直接的な影響力がある。もう一つの『藍金黄』は、間接的な「ルート」に対し影響を与えることだ。ある国のエリートを思い通りに動かすことにおいて、この『緑金』は『藍金黄』よりももっと効果がある」

米国在住の時事評論家 藍述氏
「緑金計画の殺傷力はさらに高い可能性がある。その主な理由は、それが各国の政治家や経営者という一部の大物をターゲットにしているからだ。彼らは中共に弱みを握られてしまったら、中共に協力するようになる。すると西側世界に与える傷はもっと大きくなる可能性が高い」

2000年以降、中国の臓器移植産業は爆発的に成長しました。各国では臓器移植手術を受けるために何年もの待機期間を余儀なくされるのに比べ、中国では通常1週間もあれば質の高い臓器が入手でき、よくなかった場合でも交換することができます。

しかしながら彼らは、これほど大量の臓器をどこから入手しているのでしょうか。長い間、中共は死刑囚から臓器を摘出しているのでないかと疑われていましたが、2006年3月に中国大陸出身の証人二人が米国の公の席で、中共が生きている法輪功学習者から臓器を摘出して臓器移植を行い、金儲けをしていると証言しました。その後、カナダ人の弁護士やジャーナリストおよび一部の独立国際組織が調査を開始し、国際的にも知られた人権派弁護士のデービッド・マタス氏は、数年間の調査結果に基づき、中共による法輪功学習者からの強制臓器摘出は、「この星で未だかつてない邪悪なこと」だと指摘しています。

余宗基氏は、中共の緑金計画は通常、2つのパターンに沿って実行されていると明かしています。

台湾国防大学政戦学院の元院長 余宗基氏
「一つは、政治的なエリートや大物は、中共がこの種の問題を解決できることを知っているので、彼らが自分から中共に助けを求めていること。もう一つは、中共が彼らの個人的な疾患や病気を調査し、それから彼らと接点を持って秘密の取引をもちかけていることだ。だが実際には、彼ら(中共)の目的はこうした個人的な問題を解決することではない。彼らの目的は『エリート獲得』計画という戦略を全うすることだ」

中共はここ数年、政治や経済、文化、ハイテク、学術等の分野で民主国家に広く浸透していることが明らかになっていますが、現在は臓器移植までもが中共の恫喝手段となっています。

米国在住の時事評論家 邢天行氏
「人類にとって、もし光と闇があるとするならば、中共による自身の影響力の絶え間ない拡大こそが、この世界を闇の側に引っ張り続けている。全世界にとって、中共を中核とする共産主義勢力の存在が、人類が被っている災難そのものだ」

この「緑金計画」はもともと、中共内部の指導者層の医療サービスを前身としていた可能性が高いと考えられます。2019年、北京301医院のある広告によって、中共指導者層向けの医療サービス「981首長健康プロジェクト」が予想外に注目されました。このプロジェクトは国の力を結集して中共指導者層の寿命を150歳まで延ばすことを目的としています。当時、この件が明るみに出ると庶民の間では、中共指導者層は人民の血と汗と涙の結晶を自分たちの寿命の延長に費やしているのかと反発が沸き起こったほか、広告の内容が「臓器機能の再生」という敏感な話に触れていたため、翌日には削除されました。

 
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