上海 感染症対策を再び強化

母の日の5月8日、上海ではある母親が息子と強制的に引き離され、隔離施設に連行される事件が発生しました。

上海市当局は、1か月に及ぶロックダウンの後、再びウイルス規制を強化しています。

今回の通知では、複数の地区に対して、9日から完全なロックダウンを開始すると知らされました。住民は家を出ることも、食料を買いに行くことも禁じられています。

当局はまた、宅配便のサービスも停止しており、不要不急の配達はすべて停止されます。

当局はロックダウンの発表と同時に、上海の住民を強制的に隔離施設に引きずって連行しています。映像をご覧ください。

これは週末の母の日に起こった出来事です。女性は息子から無理やり引き離され、隔離施設に連行されています。

西側諸国では滅多に見られない光景ですが、中国では当たり前のように行われています。こちらの人も、強制的に隔離施設に連行されています。

では、なぜ中共当局はこのようなことをするのでしょうか。ハーバード大学のエドワード・メイソン・フェローで、Youtubeチャンネル「 TEA WITH ERPING(而平とお茶を)」のホストを務める張而平(ちょう・じへい)氏は、習近平が中国国内のウイルス感染者をすべて排除すると命じたからだと言います。

ハーバード大学ケネディスクールのエドワード・メイソン・フェロー 張而平氏
「ゼロコロナ政策は北京当局から、共産党と政策決定者である習近平から出たものだから、地方の役人はその命令に従わなければならない。さもなければ、彼らは職を失うことになる」

ウイルス感染者を排除する責任は地方の役人にあり、地方役人はその結果を上司に報告しなければなりません。

ハーバード大学ケネディスクールのエドワード・メイソン・フェロー 張而平氏
「地方の役人は、上司に報告することが最大の関心事だ。 彼らは自分の担当地区や都市、近隣の感染者をゼロにする以外、人々や住民の苦しみには無関心なのだ」

中国の役人が人々の苦しみに関心を持たないのは、中共の政治システムに原因があります。

ハーバード大学ケネディスクールのエドワード・メイソン・フェロー 張而平氏
「中国では、これらの役人は、地区や都市の住民や市民の投票によって選出されたわけではない。彼らは共産党によって選ばれているのだ。だから、彼らはボスにしか報告しない。住民やすべての大衆に報告する必要はないのだ」

5月5日、習近平総書記が中共政治局常務委員会の会議で中共当局の高官に対し、ゼロコロナ政策を揺るぎなく堅持するよう指示したことで、中国がゼロコロナ政策から脱却するという希望は打ち砕かれました。

〈字幕版〉

 
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