米空軍の仮想敵部隊が活動再開 中国の脅威を受け

中国のような敵対国による最新鋭戦闘機の開発に対応するため、米空軍は世界で最も高性能なステルス戦闘機の1つであるF-35を装備する飛行隊を再編し、仮想敵部隊として活動をスタートさせました。

米空軍は6月初め、ネバダ州のネリス空軍基地で第65アグレッサー飛行隊の活動再開の記念式典を行いました。新部隊は、最新のF-35ステルス戦闘機を運営します。

戦闘訓練では、第65アグレッサー飛行隊は、仮想敵部隊として敵国の戦術と技術を再現しました。

航空戦闘軍団の司令官を務めるマーク・ケリー空軍大将は、共産中国が第5世代と第6世代の戦闘機を開発したことにより脅威が高まっていることから、今回のような行動をとることになったと説明し、「この脅威があるからこそ、敵の第5世代機の能力を再現できる専門の飛行隊が必要だ」と述べています。

ステルス戦闘機「F-35」は、低視認性技術を搭載しているため、第5世代戦闘機と呼ばれています。米国の他に第5世代戦闘機を運用しているのは、中国とロシアだけです。

米空軍第57航空団の司令官スコット・ミルズ大佐は「F-35を攻撃機として使うことで、パイロットは敵国が開発しているものと同様の低視認性の脅威に対して訓練することができる」と述べています。

第65アグレッサー飛行隊は2005年から2014年にかけて活動し、当時はステルス性を持たない第4世代戦闘機であるF-15を運用していました。

〈字幕版〉

 
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