インドネシア大統領が訪中 関係強化で合意

東南アジアにおける大国間の競争が激化しています。インドネシアは、米軍トップの訪問から間もなく、中国との貿易拡大を公約に掲げました。インドネシアはその地政学的な重要性から、国際的な関心を集めています。

インドネシアと中国は、貿易関係、特に農業分野において協力を深めることで合意しました。これは、ロシア・ウクライナ戦争が世界の食糧供給に影響を与えているためです。

インドネシアのジョコ大統領は7月25日から26日にかけて中国を訪問し、中国共産党の習近平総書記と会談を行いました。

インドネシアは戦略的に重要な国です。世界で最も重要な航路の一つであるマラッカ海峡は、インドネシアの2つの島の間にあります。この狭い海峡は、インド洋と太平洋を結ぶ主要な航路となっています。インドネシアはまた、南シナ海にも面しており、毎年世界の石油タンカーの50%がこの海域を通過しています。

中国はすでにインドネシアにとって最大の貿易相手国となっています。中国にとってインドネシアは、石炭、銅、天然ガスなどの重要な供給源でもあります。

南シナ海をめぐる中国とインドネシアとの領有権争いは、インドネシアの反中感情を煽っていますが、インドネシア政府関係者はいつもこのことを軽く扱っています。それは、両国の経済的な結びつきを考慮した結果です。

中共当局の厳しいコロナ対策から考えると、習近平総書記との直接面会は珍しいことです。この面会は、マーク・ミリー米統合参謀本部議長が7月24日にインドネシアを訪問した直後に行われました。

米軍トップがインドネシアを訪問するのは2008年以来です。ミリー氏は、米軍がインドネシア軍ともっと協力し、軍を総合的に近代化し、中共政権による挑戦に対応できるようにしたいと述べました。

これは、太平洋地域における中共政権の侵略と影響力の増大に対抗するため、米国が太平洋諸国との関係を深める取り組みを強化していることを意味します。

 
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