自衛隊 リムパックで初めて「存立危機事態」想定訓練

日米の新たな合同演習が行われました。日米両国は、世界最大規模の多国間海上軍事訓練である環太平洋合同演習(リムパック2022)でこの訓練を実施しました。この新しい訓練は、「存立危機事態」を想定して行われたものです。

岸防衛大臣は8日の閣議後会見で、この訓練を実施したことを明らかにしました。

「存立危機事態」とは、一定の危機レベルを表す言葉で、2015年に成立した安全保障関連法に初めて盛り込まれました。この「存立危機事態」は、「武力攻撃事態」に次いで、日本にとって2番目に深刻な事態です。これは、日本が限定的に集団的自衛権を行使できる要件の一つです。

中共は8月4日、台湾を囲むように軍事演習を行い、演習地域に含まれている日本の排他的経済水域(EEZ)に5発のミサイルを打ち込みました。そのため、今回の日米演習のタイミングは慎重に決定されたとされています。

米海軍第3艦隊の司令官によれば、「存立危機事態」の訓練は、台湾を含むすべての関係国の軍隊の対応能力を高めることになります。

日本の自衛隊は、「存立危機事態」の訓練に重点を置き、海上自衛隊最大級の護衛艦「いずも」や「たかなみ」、陸上自衛隊の西部方面隊などをリムパックに参加させました。

リムパックは、米国が主導する年2回の多国間演習です。今年は6月29日から8月4日の日程で行われ、26か国が参加しました。

日本の防衛大臣は、演習の詳細については明らかにしませんでした。しかし、日本は今後も、平和維持のために同様の訓練に参加し続けると述べました。

〈字幕版〉

 
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