北京の「低所得者層を強制退去」させた蔡奇氏が政治局入り

中国共産党の第20回党大会が22日に閉幕しました。翌日の23日、中国共産党の最高指導部を構成する中央政治局常務委員会のメンバーが発表されました。北京市党委員会書記の蔡奇氏が異例に委員会入りしたことは、世間を驚かせています。

中共の新たな中央政治局常務委員7人のうち、習近平総書記の側近である蔡奇氏が中央書記局第一書記として常務委員に昇格し、外界を驚かせています。

北京市共産党委員会書記の蔡奇氏はかつて、北京市で「低所得者層の強制退去」「街頭広告の撤去」「石炭のガス化」などといった措置を講じ、市民の不満を引き起こしていました。 今年6月には、現在進行中の感染症対策に言及し、「今後5年間、北京市は感染症対策の方針を堅持する」と発言し、物議を醸していました。また、習近平氏を礼賛する言葉を度々述べており、習氏の防疫対策を讃え、北京の首都防衛を徹底してきました。

豪州在住の学者 馮崇義氏
「李強と蔡奇は共に悪名高く、上海と北京ですでに評判が地に落ちており、共に党官僚である。 彼(習近平)は、自分の部下、自分に忠実な人間を抜擢したのだ」

蔡奇氏は、浙江省杭州市長からわずか9年半で北京市長に昇進し、異例のスピードで出世しています。

 
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