スパイ気球事件 中共の「巨大計画」が浮上

米海軍は7日、米国で撃墜された気球は中国海南省の中共軍事機関が管理しているものであると発表しました。スパイ気球を使った 「巨大な計画 」が浮上しています。

中共が「民間用」と主張する気球が米軍に撃墜された後、中国の小粉紅たちは「米軍は気球のためにミサイルを1発犠牲にした。価値はある」と拍手喝采を送りました。

一方、あるネットユーザーは、昨年9月の政府調達サイトの公開情報に基づいて、気象調査に使う高高度気球と内部に充填されたヘリウムは少なくとも700万元の価値があると推算しています。

しかし、これは気象観測用の気球の価値ではありません。元軍関係者は、18,000mの高度で飛行するこの気球は、気象観測用ではなく、正真正銘の偵察用気球であると指摘しています。

2月7日、米海軍は回収した気球の残骸の写真を公開しました。

鑑定の結果、この「迷子気球」は、海南省の軍事機関が管理する「無人飛行船部隊」のものであることが判明しました。 その任務は、一部の国に対して「監測」を行うことで、中共軍の「広大な空中監視計画」の一環であることがわかりました。

ワシントンポストは、中共のスパイ気球は近年、5大陸すべてにおいて目撃されていると報じました。

米国防総省のパトリック・ライダー報道官
「これらの気球の飛行経路は、いずれも中共が関心を寄せる地域だ」

米国防総省のパトリック・ライダー報道官
「中国共産党は、この種のプロジェクトを実施し、他国の領空と主権を侵害することに関して、多くの説明をする必要があると思う」

しかし、スパイ気球ゲートが白熱化するにつれて、世界は、この気球が担っているのは単なる「空中監視」任務だけではないかもしれないと思い始めています。

まず、スパイ気球事件が起きたのは、ブリンケン国務長官の訪中のわずか3日前という微妙なタイミングでした。今回の訪中では、ブリンケン長官と習近平総書記の会談が予定されていました。

元中共海軍中校 姚誠氏
「中共党内の勢力が、習近平を困らせ、米中関係をうまく処理できないように、穴を掘った可能性があり、しかもそれが軍部である可能性が非常に高いのです。軍部はずっと習近平に不満を持っているからです」

中共が「スパイ気球」を認めることはないと考えられています。一方、習近平をはめるために誰かが穴を掘ったのか、スパイ気球ゲートの裏にもっと深い何かがあるのかについては、今後も注視が必要です。

 
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