米下院議長 議事堂襲撃事件の映像公開

米フォックスニュースは、米国のマッカーシー下院議長の許可の下、6日夜の番組で、2021年1月に起きた議会議事堂襲撃事件の新たな映像を独占公開しました。数万時間に及ぶ監視カメラの映像からは、これまでのメディアの報道との矛盾が見てとれ、暴動がなかっただけでなく、警察の誘導があったことも示されています。

30分の番組の中で、フォックスニュース司会者のカールソン氏は、議事堂に入る人々の大半が観光客のようだとする見解を示しました。

フォックスニュース司会者・カールソン氏
「議会議事堂内部を映したこの未公開映像は、『暴力的襲撃』と報じていたこれまでのメディアの報道と矛盾するものです。抗議者たちは並んで、議長室の外で見学したり、議事堂内で自撮りをしていました。彼らは破壊行為ではなく、国会に対する敬意を明らかに示していました」

この映像を受けて、上院民主党のシューマー院内総務はカールソン氏の解釈を批判しました。その上で、これだから人々の命が危険にさらされるのだと主張しています。

一方、マッカーシー下院議長は、誰もが自分なりの結論を出すだろうとし、事件の透明性を確保したいだけだと述べました。

マッカーシー米下院議長
「人々は皆自分なりの解釈をするだろう。ただ、私は事件の透明性を確保したいのです」

「私は始めから透明性について強調していたので、そのことを実行したまでです。皆さんは自分で何が起こったかを見るといいでしょう」

マッカーシー氏はさらに、事件を調査する特別委員会が伝えなかったもう一つの事実も明らかにしました。

マッカーシー米下院議長
「映像が示すものは委員会が伝えることよりもさらに多いものです。事件調査特別委員会メンバーである民主党議員の一人がその日、議事堂を訪れていたことがわかりましたが、明るみには出ることはありませんでした」

また、番組内の映像では、議事堂警察が「Qアノン・シャーマン」として知られるジェイコブ・チャンスリーを止めなかったことにも言及されました。カールソン氏によると、チャンスリーは議事堂に侵入したのではなく、警察官に誘導されて入ったとのことです。警察は彼をドアの前などに案内し、鍵のかかったドアを開けてあげようともしました。その過程で少なくとも9人の警官が彼に接近しましたが、誰も彼を止めることはしなかったといいます。

チャンスリーは2021年9月に議会への侵入を認め、4年近くの禁固刑を言い渡されました。

 
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