馬英九氏「両岸ともに中華民国」 主張が封殺

中国大陸を訪問中の台湾馬英九前総統は、2日湖南大学を訪問しました。司会者が式典の終了を告げた後、馬氏は手を挙げて発言を求めました。

台湾前総統・馬英九氏
「両岸関係の話をすると、皆さんはご存じないかもしれませんが、我が国は1997年頃に憲法を改正し、その定義では我が国は2つの部分に分かれ、片方は台湾地域、もう一方は大陸地域と呼ばれ、どちらも中華民国です」

また、馬氏は中華民国の両岸人民関係条例の第2条に、台湾地域と大陸地域についての定義があるとし、台湾地域とは台湾、澎湖、金門、馬祖を指し、大陸地域とはそれ以外の領土であると説明しました。つまり、台湾も大陸も憲法の上では、一つの国家の下にあるということです。

馬英九氏
「憲法上、我々は一つの国の下にあり、我々は台湾地域、あなた方は大陸地域なのです」

中国のメディアは馬氏の発言を報じておらず、環球網が公開した動画も馬氏の音声はなく、音楽をあてたバージョンのみです。 また、WeiboやBaiduでの検索結果もありません。

いっぽう、台湾のニュースメディア「ETtoday」は2日、野党国民党の文化通信委員会副委員長を務める林家興氏のFacebookの投稿について報じました。林氏は「中華民国の主権領域が大陸と台湾を含み、大陸が中華民国の一部であると、大陸で公に宣言したのは馬英九が初めてだ」と述べています。

ツイッター上では、馬氏の発言を称賛する声が多く寄せられました。ツイートでは、「このような厳粛な発言は珍しい」、「馬英九の訪中はここが一番注目された」、「本土を戻し、中華民国の回復に同意する」などの声が上がっています。

 
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