治療法ないウイルス感染 中国各地で確認

新型コロナウイルス(中共ウイルス)の流行がまだ続くなか、中国では春頃からヒトメタニューモウイルス(hMPV)が流行し、人々の話題になっています。 北京をはじめ各地で感染例が確認されており、現時点では、治療法が確立されていません。

山東省立病院泌尿器科主任・金訊波医師
「中共ウイルスに関する規制が緩和されたからといって、流行が完全になくなった訳ではありません。ワクチンを打ったから、一回罹ったからもう罹らないとは思わないでください。このウイルスは変異するものです。私は新型コロナの変異はインフルエンザよりも脅威的だと考えています。インフルエンザは変異が速いですが、一定の規則に従う傾向があります。しかし、新型コロナはそうではありません。2019年のウイルスと現在のデルタ型、そしてオミクロン型に至るまで、ほぼまったく異なるものです。新型コロナはいずれ誰もが感染することになる、という言葉は正しくありません」

儀征中医院循環器科主任・湯医師
「中共ウイルスに罹患した人の中には、確かに以前と変化があった人が多くいます。最近入院した患者さんで、これまで高血圧ではなかったのに、2回陽性になった後に血圧が急上昇して、降圧剤も効かない人がいました。このような人たちは特に大きな病気が発見できるわけでもなく、心電図の心拍が速い以外は基本的に正常で、心筋の酵素なども問題ありません。世界保健機関(WHO)によると、これは新型コロナウイルスの後遺症のよくある症状だといいます」

最近の中国メディアの報道によると、今年2月、北京大学公衆衛生学院の劉珏教授が、新型コロナウイルスの再感染に関する総括的なレビューを発表しました。12人に1人以上が発熱や咳(35.46%)、息切れ(25.4%)、疲労(24.33%)、下痢やおう吐(12.19%)などの症状を持っていると結論付けています。また、60歳以上の再感染では、死亡リスクが117%、入院のリスクが232%、少なくとも1つの後遺症を発症するリスクが232%上昇するとしています。しかし、現在のところ真偽は不明です。

今年の春以降、中国の人々の間では、ヒトメタニューモウイルス(hMPV)が関心の的になっています。北京佑安病院感染症科主任の李侗医師は、ヒトメタニューモウイルスはヒトの急性下気道感染症を引き起こす主要な病原体の一つで、 一本鎖RNAウイルスであると紹介しています。このウイルスは、北京、重慶、深センなどの地域で、小児感染が確認されました。現時点では、効果的な治療法はなく、予防ワクチンもありません。実情はほとんどわかっていない状態です。

武漢協和医院麻酔科・凌楚眠医師
「このウイルスは、2001年に発見されたニューモウイルス科のRNAウイルスで、RSウイルス(RSV)による急性呼吸器感染症に非常に似ています。主な症状は咳、発熱、咽頭痛、肺炎などです。この点においては、A型インフルエンザや新型コロナウイルス(COVID-19)とも類似しています」

上海三甲医院呼吸器内科副主任・胡洋医師
「医学雑誌ランセットの調査によると、5歳未満の小児におけるヒトメタニューモウイルス感染症の死亡率は、全世界で1000人あたり約1.13人(1.13‰)です。 これは恐ろしい数字で、臓器移植を受けた人の場合はさらに高く、感染後100日以内の死亡率は43%にものぼります」

吉林大学第一病院循環器内科副主任・王永剛医師
「ヒトメタニューモウイルスの感染経路は、主に対人接触によるもので、飛沫感染と接触感染が主とされています」

 
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