【動画ニュース】香港元朗襲撃事件は当局の茶番劇?

7月21日、香港北西部にある元朗(ユンロン)駅で、デモ活動を終えた市民らが、白いTシャツ姿の暴力団襲撃されました。デモ参加者だけでなく、通勤客や妊婦を含む一般人も襲われ、45人が負傷しました。市民が通報したものの、警察は30分後にようやく現れました。さらには記者を隔離し、暴力団が現場から離れるのを手助けした疑いが持たれています。

21日、43万人が参加した「逃亡犯条例」改正案の撤回を求めるデモ終了後、香港警察は催涙弾やゴム弾を発射し、香港島の西環(サイワン)で抗議を続けていたデモ隊を退散させました。

いっぽう、香港島から離れた場所にある元朗(ユンロン)駅では、夜10時ごろから白いTシャツで服装を統一し、マスクをつけ、手に木の棒や籐(とう)のつるを持った集団数百人が現れ、駅の構内やプラットホームでおよそ2時間にわたって手当たり次第市民を殴り回りました。黒い服を来たデモ参加者のほかに、民主派議員、記者、妊婦や老人も殴打され、少なくとも45人が負傷し、うち一人が重体となっています。

この事件は、香港社会のさらなる怒りを招きました。さらに、今回の暴力事件は警察と暴力団がグルになって演じた茶番劇であるとの指摘もあります。

林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は22日の記者会見で、真っ先にデモ隊が中央政府駐香港連絡弁公室を包囲したことを非難しました。同日、民主派議員24人が連名で声明を発表し、警察が市民を襲撃した暴力団を放任していると強く非難しました。警察のトップ、盧偉聰(ステファン・ロー)長官の退陣を求めると同時に、独立調査委員会を設立し、徹底的に調査するよう求めました。

米国務省は22日、香港の情勢に関して声明を発表し、香港政府に対して言論と集会の自由を尊重し、暴力を使用しないよう、再度促しました。

中国広東省のネットユーザー郭さんは、マフィア組織を出動して反対派を襲撃するのは中国共産党の一貫した手口であると述べます。

香港在住の台湾人蘇さんも、香港情勢が悪化の一途をたどっているのは、中国共産党が背後で操っているからだと考えています。

香港在住の台湾人 蘇さん
「中共は国際社会の制裁を恐れて軍隊の派遣ができないので、暴力団を出動させている。中共は最大のマフィア組織であることは誰でも知っている」

ネット上に投稿された現場の動画には、警官が白いTシャツを来た男たちに協力している姿が捉えられています。

また、親共産党派の議員、何君堯(ユニウス・ホウ)氏が、事件当日に白いTシャツ集団に拍手で迎えられ、何人かと握手している動画が投稿され、広く拡散されています。この件に対し、何氏は「以前からの知り合いで、一緒に写真を撮っただけだ」と言い訳しています。

 
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