米国が世界銀行に促す 中国への融資停止

世界銀行は貧困国に融資を提供していますが、中国共産党(中共)は一方で中国の貧困脱出を宣伝しつつ、貧しい国に資金を投入し、同時に世界銀行から低金利融資を享受しています。米国のイエレン財務長官によれば、現在バイデン政権は世界銀行に対して、中国への融資を停止するよう推進しています。

2月6日、イエレン氏は下院金融サービス委員会の公聴会に出席した際、世界銀行の今後の増資は、中国が世界銀行の融資から「排除」されることが条件となるかどうかを尋ねられました。

イエレン氏は、現在、バイデン政権は世界銀行の追加増資を求めておらず、世界銀行が中国に融資することに強く反対しており、「世界銀行や他の多国間開発銀行(MDB)に中国への融資を減らし、中止するよう促している」と述べました。

この動きは、バイデン政権が中共に対する欧米社会の見方を反映していると分析されています。

サウスカロライナ大学エイケン校の謝田教授
「まず、バイデンは世界銀行の増資にはあまり関心がありません。なぜなら、中共も世界銀行と国際通貨金融局で一席を占めているからです。増資すれば、中共はきっとこの機会に乗じてより多くの資本を投入し、より大きな発言権を獲得しようとするでしょう」

サウスカロライナ大学エイケン校の謝田教授は、米国は中共がより大きな発言権を持つことを望んでおらず、現在世界銀行の資本は十分であると指摘しました。米国は中共の野心と企てをよく理解しており、中共の目論みを許さないでしょう。

謝田教授
「さらに、欧米は中国がもはや発展途上国ではないと考えています。発展途上国が自ら衛星を打ち上げたり、ミサイルを発射したり、高速鉄道を建設したりすることはありません。欧米が中国を先進国と見なすのであれば、中国は世界銀行や国際基金から優遇融資を受ける必要ないのです」

ワシントンD.C.に本部を置く世界銀行は、国連開発グループの一員であり、その目標は途上国に融資を提供し、貧困をなくすことです。

一方、中共は2020年に「貧困離脱」を宣伝し、海外に大量の資金をばらまいています。

分析によると、米国は世界銀行の最大の寄付国ですが、中共が最大の受益者になることを防ぐため、米国は国際機関に資金援助を行わなくなる可能性があります。

台湾の経済専門家、黄世聡氏
「通常、米国がこれらの国際機関に最も多くの資金を出していますが、実際に使われる資金が米国の手には入らず、おそらくは中国(中共)の手に渡っている可能性があります。中国は仲間の組織を利用して、人数の優位性から主導権を得る可能性があるからです」

トランプ前大統領の任期中、国連人権理事会や世界保健機関(WHO)など少なくとも12の国際組織から脱退しました。その理由は、米国が長年支払ってきた費用が他の国を大きく上回っているにも関わらず、WHOなどの一部の組織が中共の傀儡組織になっているからです。

2019年12月、世界銀行は中共に2025年6月まで、年間10億~15億ドル(約1480億~2230億円)の低金利融資を行う計画を承認しました。

当時、トランプ氏は「なぜ世界銀行が中国に融資するのか?」「中国は非常に裕福な国だ。お金がなくても、彼らはお金を作ることができる。中国への融資を停止すべきだ」と公然と述べていました。

黄世聡氏
「過去の一時期において、国際機関は中国に多額の援助を提供しました。当時、中国が開発途上国であったために資金援助が提供されたのでしょう。各国際機関、銀行機関を含めて、これは非常に普通のことです。しかし、現在、米国は、中国はもはや発展途上国ではなく、世界第2位の経済大国であり、補助金を与える必要はないと考えています。そのため、米国は中国の発展途上国としての地位の取り消しを含め、中国への補助金を削減し始めています」

中共はアジアインフラ投資銀行(AIIB)を設立し、他の国々を支援しています。しかし、同時に発展途上国の身分で世界銀行や国際組織から補助金を要求しています。黄氏はこのことに疑問を呈しています。

謝田教授
「中共は発展途上国の優遇融資や利点を享受すべきではありません。これは他の発展途上国にとって不公平であり、それが米国が中国に対する融資停止の理由です」

謝田教授によると、これは中共が世界銀行から低金利融資を受けられるチャンスや安価な資本の入手経路を失ったことになり、これにより、経済危機を乗り越えることが非常に難しくなるでしょう。

 
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