神韻への税関職員の嫌がらせ 米議員が疑問を呈す

3月11日、国際的に評価されている神韻芸術団が欧州公演の巡回ツアーを終えて米国に帰国しました。その際、米国の税関職員による通常以上に厳しい検査を受けました。この出来事に、多数の米国議員が関心を持ち、尋問の背後にある動機について調査するよう求めています。なぜ米国で、政府機関の職員が中国共産党(中共)のヘイトプロパガンダを広めているのでしょうか。

スコット・ペリー下院議員
「中共のヘイトプロパガンダを信じ込み、それを米国政府の公式な行動として、脅迫や威嚇を行うことは非常に珍しいことです」

ペリー議員は、中共は米国で複数の海外警察署を運営しているなど、中共による浸透を非常に懸念していると表明しています。

米国税関による尋問事件が起きたのは3月11日のことでした。当時、神韻芸術団は欧州公演を終えて帰国し、シカゴのオヘア国際空港に到着しました。マネージャーのテレサ・ドゥ氏は、団員を引率して税関を通過していたところ、中国系米国人の税関職員による尋問を受けました。この職員は中国語を話しており、その話し方には中国大陸の訛りがありました。

ドゥ氏の身分証明書をチェックしていたその職員は、英語で同僚に向かって「彼らは法輪功の関係者です。政治活動をしていて、法律に違反しています」と話しました。さらに、ドゥ氏に対して「法輪功からの資金提供を受けていますか」と尋ねました。

ペリー下院議員
「最も徹底した調査を行う必要があると私は考えています。この職員の背景が知りたいです。どうしてこのような質問方式が許されるのかを明らかにしたいです」

ペリー議員は15日に、米国税関・国境警備局の局長代行であるトロイ・ミラー氏宛てに手紙を送りました。

ペリー氏は、このように伝えました。「これらの告発に対して、私は深刻な懸念を抱いています。税関職員が、憲法で保護されている宗教的信念を理由に米国市民に差別をしています。さらに問題なのは、その職員が明らかに中共に同情してこのような行動を取ったことです。この事件について直ちに調査を行うよう要請します。告発が事実である場合、その職員はただちに解雇されるべきです」

テキサス州選出の米下院議員・ブライアン・バビン氏も、ドゥ氏が税関で経験した出来事に驚きを隠せず、「徹底的な調査」を呼びかけています。事実であれば、当該した米国税関職員は解雇されるべきだと表明しました。

バビン議員はさらに、「地球上で最も独裁的な国家の一つ、中共による我が国の連邦政府への影響を、絶対に許してはならない」と強調しました。

2006年に設立された神韻芸術団は、中国の伝統文化を復興させることを使命としており、その公演は世界中で称賛されています。多くの神韻のアーティストは、法輪功を修煉することで中共からの迫害を受け、中国を脱出せざるを得なくなりました。中共はその迫害を海外にも広げ、神韻芸術団を標的にした妨害行為を今も続けています。

 
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